Niterra MOTUL Z

thumbnail image 吉武聡

450kmレースの新攻略法。3リスダウンで挑んだ3号車Niterra Zと36号車au Supraの真逆のストラテジー

 77周の周回数で行われたスーパーGT第5戦鈴鹿のGT500決勝、ランキングトップで迎えた3号車Niterra MOTUL Z、そしてランキング2位の36号車au TOM’S GR Supraがそれぞれ真逆となるユニークなレース戦略を敢行した。3号車、そして36号車ともに燃リス(燃料シストリクター制限)3ランクダウンという厳しい状況の中で採用した戦略はどのようなものだったのか。その狙いを聞いた。 例年、ランキング上位のサクセスウエイト(SW)が厳しくなる夏場のレースでは、SWが軽いマシンが優勝候補に上がり、ランキング上位は消化レース、実質お休みのレースとなるのが定番ではあった。だが、近年のランキング争いは1ポイント差が貴重で、そして今年からは450kmレースが増えたことで戦略の幅が大きく広がった。コース上では抜けなくても、戦略でポジションを上げることが可能になフォーマット...
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雪辱を果たしたNiterra Z高星「千代選手が僕のクルマでコーナーを見に行ってくれた」【第4戦GT500決勝会見】

 静岡県の富士スピードウェイで開催された2023スーパーGT第4戦『FUJI GT 450km RACE』。8月6日の午後に行われた決勝レースを終え、GT500クラスで優勝を飾ったNiterra MOTUL Zの千代勝正と高星明誠が決勝を振り返り、次戦への展望を語った。千代勝正/第1、第2スティント担当「前回の鈴鹿では、記者会見をした後に色々あって4位という結果で終わりました。ですが今回は、チームのみんなもしっかりと実力で勝つために準備をしてきました」「予選からいいパフォーマンスが出せたのもミシュランタイヤやチームのみんなのおかげだと思います。前半は、ウエットのなかでリードを築けたのですけれども、結構ドライアップ(路面が乾くこと)が早くて、タイヤを労りながら走りました」「天気が読めないなかで、スリックタイヤに換えるタイミングが少し遅れてしまったのですが、その後の天候にも恵まれ、後半の...
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高星明誠「いい方向に驚いた」Niterra Zが望外の予選4番手。MOTUL Z松田次生も復帰走行に「無事に走れてホッとした」

 スーパーGT第4戦富士スピードウェイ、予選でトップ3は比較的サクセスウエイト(SW)が軽いチームが占めたが、4番手に来たのはランキング2位で58kgのSWを搭載していた3号車Niterra MOTUL Zだった。23号車MOTUL AUTECH Zの松田次生も予選Q1を担当して13番手となったものの決勝重視の戦略だったとのこと。3号車、そして23号車のニスモ陣営それぞれのドライバーに予選について聞いた。 まずは今回の予選でサプライズとなったのが、ランキング2位の3号車Niterra MOTUL Zの予選4番手だった。予選Q1で6番手タイムをマークしていた高星明誠にとっても意外だったようだ。「僕らが思っていたよりも、いいポジションが獲れたというのが正直な感想です。占有走行で赤旗になってしまったので、ニュータイヤの感触がわからないまま予選Q1に行ったのですが、その手探りの状態でも6番手...
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スーパーGT第3戦鈴鹿の決勝暫定結果に対してNDDP RACINGが抗議提出。抗議却下も控訴へ

 6月4日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されたスーパーGT第3戦鈴鹿の決勝レースについて、大会審査委員会は20時40分付けで、10チームから出された抗議の結果にともなう改訂版の暫定結果が出されたが、21時10分付けでこの結果に対し、スポーティングレギュレーション第14条1.に基づきNDDP RACINGから抗議が提出されたものの大会審査委員会は却下。ただその後、控訴の意志が提出されている。 クラッシュにともなう赤旗中断の後、15時40分をもって終了となったスーパーGT第3戦鈴鹿は、18時00分の時点でNiterra MOTUL Zが優勝、WedsSport ADVAN GR Supraが2位、au TOM’S GR Supraが3位という暫定結果が出されていた。 ただNiterra MOTUL Zについて、今回の決勝レース中に義務づけられていた2回の給油をともなうピットストップを行わなかっ...
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スーパーGTに衝撃。ミシュランが2023年限りでのGT500クラスへのタイヤ供給活動休止を発表

 5月10日、日本ミシュランタイヤは突如として2023年限りでのスーパーGT GT500クラスへのタイヤ供給の休止を発表した。ミシュランはスーパーGTの前身であるJGTC全日本GT選手権時代の1999年から24年間参戦を続けており、GT500クラスでは4回のチャンピオンを獲得している。 ミシュランは世界でも貴重になりつつあるスーパーGTをタイヤ開発の場として位置づけ、さまざまなチャレンジを行ってきた。GT500クラスでブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップなど日本メーカーと戦い続けており、2023年はGT500クラスでNiterra MOTUL Z、MOTUL AUTECH Zにタイヤを供給しているが、今シーズン最終戦までは供給が行われる。 シリーズで4回ものチャンピオン獲得を果たしたミシュランの供給中止は大きな衝撃だが、理由は具体的には記されておらず、「ミシュラングループがレースサポー...
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「死ぬ気で守った」「引いちゃいけない」大湯×塚越×高星、レース終盤の3台による至高のバトル

 スーパーGT第2戦富士、100周のレースの92周目、結果的に3位表彰台を掛けたGT500の3台のマシンが白熱。ストレートから半周に渡って『これぞGTバトル』と言える高レベルな戦いが繰り広げられた。 残り10周となったところで4番手を走行していた8号車ARTA MUGEN NSX-GTの大湯都史樹に、追い上げてきた17号車Astemo NSX-GTの塚越広大が急接近。2台がバトルを展開し始めたところで、さらに後方から3号車Niterra MOTUL Zの高星明誠が加わり、3台による4-5-6番手争いが勃発した。 91周目の最終パナソニック・コーナーで8号車ARTA大湯のスリップに入った17号車Astemo塚越は、大湯がイン側を抑えに行ったことでストレートでアウト側にマシンを並べ、2台はサイド・バイ・サイドで並走。アウトから塚越が先行したが、ストレート終盤で大湯のマシンも伸びて追いつき...
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動きが異なったニッサンZ陣営の予選アタックタイミング。3号車高星明誠、24号車平手晃平の決勝への手応えと課題

 富士スピードウェイで開催中の2023 AUTOBACS SUPER GT ROUND2 FUJIMAKI GROUP FUJI GT450km RACE。GT500クラスの公式予選では決勝レースで使うタイヤを見越して投入していることもあってか、ウォームアップに4周を費やすなど、長めの時間をつぎ込む車両が多かった。 しかし、そのなかでもQ1では3号車Niterra MOTUL Zが計測2周目、Q3では24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zが計測3周目と、比較的早いタイミングでアタック。それぞれの狙いと決勝に向けた手応え、そして課題をアタックを担当した3号車の高星明誠と24号車の平手晃平に聞いた。■「むしろ、こっちのタイヤをレースでも使いたいと思っている」と自信をみせる24号車平手 ニッサン勢で唯一Q2に進出した24号車。GT500クラスのQ2は16時26分と遅い時間から始...