ヒョンデi20 Nラリー1

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ヌービルに訊く、ヒョンデ逆転の可能性。10戦8勝のトヨタに立ち向かうために不可欠なもの

 ヒョンデ・シェル・モビスWRTからWRC世界ラリー選手権に参戦しているティエリー・ヌービルはWRC.comの取材に対し、ヒョンデが今年のWRCでマニュファクチャラーズタイトルを獲得する可能性はゼロに近いと認め、ここまでの2023年シーズンを振り返った。 第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』のフィニッシュ後、ヒョンデi20 Nラリー1の横に立ったヌービルは、サスペンショントラブルによって24時間前にこのグラベル(未舗装路)ラリーでの勝利の望みが絶たれていたことを考慮すれば、比較的会話がしやすい様子だったという。 競技3日目の土曜日にデイリタイアを喫したベルギー人ドライバーは第10戦で1ポイントも獲得することができず、ドライバーズランキング首位を走るTOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)とのギャップは66ポイントに。マニュ...
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ヌービル、トヨタのオジエを僅差で抑え2日目首位。勝田貴元は6番手を維持/WRCギリシャ

 WRC世界ラリー選手権第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』は9月8日に競技2日目のSS2~6が行われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合首位に浮上した。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合6番手につけている。 ギリシャや周辺国で洪水被害や人的被害を生んだ連日の大雨が収まり、晴天に恵まれたアクロポリス・ラリーの競技2日目。この日はアテネ西部のリゾート地、ルートラキを拠点に計5本のステージで争われた。 今朝のオープニングステージとなったSS2“ルートラキ1”でベストタイムを記録したヒョンデのエースは、1日をとおして最速タイムはこの1本のみだったが、以降3ステージ連続セカンドベストをマークする安定したスピードを発揮。SS2で総合首位に立って以降、ポジションを守リ続ける。 し...
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名コンビ誕生の予感。ソルドがWRC最高峰クラス復帰の僚友を称賛。頼れる“アニキ”に感謝するスニネン

 2023年6月に復活したヒョンデ・モータースポーツのドライバー育成プログラムに抜擢され、WRC世界ラリー選手権において第8戦エストニアと第9戦フィンランドでヒョンデi20 Nラリー1をドライブしたフィンランドのスター、テーム・スニネン。 彼がドライブするヒョンデ・シェル・モビスWRTの3台目のi20 Nラリー1は、同チームのダニ・ソルドとシェアされており、9月7~10日に開催される第10戦ギリシャではベテランのスペイン人ドライバーが戦列に復帰する。しかしヒョンデは、その次に控える第11戦チリでスニネンがふたたびi20 Nのステアリングを握ることを明らかにした。「僕としては、スニネンは本当によく走ったと思う」と29歳のチームメイトを称賛したソルド。“仕事人”の異名をとる彼はWRC.comに対し次のように語った。「こういったチャンスを得た時は、とにかくミスをしないことが重要だ。しかし、...
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“独断”の攻めで3位を勝ち取った勝田貴元。表彰台争いに敗れたスニネンは落胆「準備ができていなかった」

 ヒョンデ・シェル・モビスWRTのテーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー1)は、8月3~6日に行われたWRC世界ラリー選手権第9戦フィンランドでTOYOTA GAZOO Racing WRTの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)との3位争いに敗れ、失意のうちに母国凱旋ラリーをあとにした。 前戦のラリー・エストニアで久々の最高峰カテゴリー復帰を果たし、今戦はラリー1カーでの出場2戦目となったスニネン。フィンランド出身の29歳は、4日間にわたって勝田と順位を争い、複数回順位を入れ替えた土曜日と接近戦が継続された日曜日の激闘を経て、最終的に総合4位で“ホームラリー”を完走した。 総合3番手につける勝田に対して6.4秒のビハインドで迎えたラリー最終日。スニネンとミッコ・マルックラのフィンランド人ペアは、ヒョンデi20 Nラリー1を少しでも軽くするためにスペアタイヤを積まずに全4本のステ...
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【動画】バンプで2回転/まるで動物園/容赦なく襲い掛かる大自然etc.WRCケニア注目場面を振り返る

 6月22日~25日に開催され、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)が2年連続トップ4独占という快挙を成し遂げたWRC世界ラリー選手権第7戦『サファリ・ラリー・ケニア』。雨や泥、砂、動物といった大自然との過酷な戦いとなったこのラリーを5つの印象的なシーンで振り返る動画“Top 5 Moments”が、WRC公式YouTubeチャンネル( 5 Moments”とはWRCが公式YouTubeチャンネルで各ラウンドの終了後に投稿している動画で、当該ラウンドで起きた5つの印象的なシーンを紹介する内容となっている。 今回の第7戦ケニアの振り返りとしてまず最初に紹介されたのは、21日(水)に行われたシェイクダウンでTGR-WRTの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)が見舞われた…このサイトの記事を見る投稿 【動画】バンプで2回転/まるで動物園...
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ヒョンデ、ヌービルの“失格”に対し声明発表。抗議は行わず「決定を認める」/WRCケニア

 6月26日、ヒョンデ・シェル・モビスWRTとしてWRC世界ラリー選手権に参戦しているヒョンデ・モータースポーツは、ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)が22~25日に行われた第7戦『サファリ・ラリー・ケニア』の結果から除外される“失格”の裁定を受けたことに対し、スチュワードの決定を認める旨の声明を発表した。 ヒョンデチームのエースドライバーであるヌービルは先週末、ケニアで行われたシーズン第7戦を総合8位で終えたが、イベント後にイベント・スチュワードより失格処分を受けた。 スチュワードに挙げられたクラーク・オブ・コースの報告書によると、ある者がラリー期間中に無許可でスペシャルステージ(SS)を走行していた。その人物はヌービルとつながりがある、とされていた。 ラリー後の聴聞会でこのことを質されたヌービルが、SSを無許可で走行した人物のサポートを受けたことを認めたため、スチ...
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ヒョンデ、育成プログラムの再開を発表。スニネンがi20 Nラリー1でエストニアとフィンランドに参戦へ

 ヒョンデ・モータースポーツは6月17日、2022年末に休止したドライバー・デベロップメント・プログラムを再開させることを発表。今季2023年のWRC世界ラリー選手権におけるドライバーラインアップを一部変更し、テーム・スニネンをラリー1ドライバーに昇格させることを明らかにした。 また、韓国のメーカーは昨年のWRC2クラスでシリーズチャンピオンを獲得したエミル・リンドホルムを陣営に迎えたことをアナウンスしている。■スニネンをクレイグ・ブリーンの後任に抜擢 ヒョンデが実施するヒョンデ・モータースポーツ・デベロップメント・プログラム(HMDP)は、将来のWRCスター候補となる才能ある若手ドライバーを発掘・育成するためのプログラムだ。昨年末の休止以来、約半年ぶりに再開された同プログラムにはスニネンとリンドホルムの2名がリクルートされた。 2022年シーズンに続き今季もWRC2クラスを戦ってき...
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ティエリー・ヌービル今季初優勝。ヒョンデが待望の勝利をワン・ツーで決める/WRC第6戦イタリア

 WRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』は6月4日、競技最終日デイ4のSS16~19が行われ、前日終盤に総合首位に立ったヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が優勝。昨季最終戦ラリージャパン以来の勝利を飾った。 地中海に浮かぶ“リゾートアイランド”サルディニア島を舞台に、6月1日(木)から4日間にわたって開催された2023年シーズン第6戦ラリー・イタリア・サルディニア。道幅の狭いステージを比較的速いスピード域で駆け抜ける難関グラベル(未舗装路)ラリーとして知られる同イベントは、前戦ポルトガルから7戦にわたって続く“グラベルラリー連戦”の第2ラウンドだ。 この週末、ラリーの拠点が置かれた島北東部のオルビア周辺は不安定な天候が続き、一日を通してすっきりと晴れわたることは終ぞなく、強弱の差こそあれど...
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リタイア続出、大波乱のデイ3。大雨で躍進ヌービルが首位浮上。勝田はスプラッシュに泣く/WRCイタリア

 WRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のデイ3は波乱の一日となった。6月3日(土)、イタリアはサルディニア島で開催されているグラベル(未舗装路)ラリーの競技3日目はSS8~15が行われ、アクシデントが多発するなか安定感のある走りを続けたティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップに浮上。最終日を前にラリーリーダーとなっている。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、オープニングのSS8でクルマにダメージを負いデイリタイアを喫した。 前日のデイ2でエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)を相手に首位争いを繰り広げたセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が戦列を離れる、まさかの事態となったラリー・イタリア・サルディニアのデイ3。この日は、午前中は晴れ間も見られたが、午後は集中豪雨...
no title WRC 結果

タイム差コンマ1秒。小雨降る最長のデイ2で、ラッピとオジエのトップ争いが加熱/WRCイタリア

 地中海に浮かぶサルディニア島で、6月1日から開催されているWRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』は、2日(金)にデイ2のSS2~7が行われ、前日に引き続きエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合トップとなった。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合5番手につけている。 6本のSSの合計距離が138.04kmと今大会最長の一日となったデイ2の終わりに用意された全長49.90kmの超ロングステージ“モンテ・レルノ・サ・コンチェッタ2”。ラッピはここで2番手タイムを刻み、トヨタのセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)から総合首位の座を奪い返した。 0.1秒差という僅差の戦いが繰り広げられた競技2日目は、事前の予報どおり不安定な天候のなかでのラリーとなり、ステージは全体的に湿り気を帯びたグラベル(...
no title WRC 結果

ラッピ、前年覇者タナクを退け初日首位。勝田貴元は4番手発進/WRC第6戦イタリア

 6月1日、WRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のデイ1が行われた。ラリーの拠点となるオルビアの郊外で、現地18時過ぎから実施されたオープニングステージのスーパーSSでは、シェイクダウンに続きヒョンデ・シェル・モビスWRTのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1)が最速タイムをマーク。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)はコンマ9秒差の4番手につけた。 道幅の狭いステージを高速で駆け抜けていく、難易度の高いグラベル(未舗装路)ラリーとして知られるラリー・イタリア・サルディニアが開幕。競技初日となった1日(木)は午前中にシェイクダウンが行われた後、夕方からはこの日唯一のステージとなるSS1がオルビアの街で実施された。 グラベルとターマック(舗装路)の“ミックスサーフェス”ステージとなった全長3.20kmのSS1で...
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WRC第6戦イタリア開幕。シェイクダウン最速はラッピ、僚友ヌービルが続きヒョンデ1-2

 地中海に浮かぶイタリアのリゾート地サルディニア島にて6月1日(木)、WRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のシェイクダウンが行われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップタイムをマークした。チーム4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1で今戦に挑む日本人唯一のWRCフル参戦ドライバー、勝田貴元は7番手タイムを記録している。 前戦のポルトガルから実に7戦にわたって続く“グラベル連戦”のなかでも、とくに難しいラリーとして知られるのが、このラリー・イタリア・サルディニアだ。このグラベル(未舗装路)イベントのステージは道幅が狭く、コース脇には立ち木や岩がそびえ、わずかなミスが命取りとなる。また例年気温が高くなることから、人にもマシンにも厳しいコンディションとなる。 そんな今戦のシェイクダウンは1日(木)...
thumbnail image 世界ラリー選手権

今季未勝利のヒョンデ、WRC第5戦でダブル表彰台獲得も「もう一歩前進させたい」とアビテブール代表

 今季2023年より、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのチーム代表を務めているシリル・アビテブールは、韓国のメーカーがダブル表彰台を獲得したWRC世界ラリー選手権第5戦ポルトガルを振り返り、同陣営のラリー1カー『ヒョンデi20 Nラリー1』のパフォーマンスについて、もう一段ステップを踏む必要があると述べた。 ドイツ、アルツェナウのファクトリーで作られたヒョンデのハイブリッド搭載ラリーカーは、今月11日から14日にかけてポルトガル北部のマトジニョスを拠点に行われた『ラリー・ポルトガル』で全3台が競技最終日のデイ3まで表彰台を争い、最終的にダニ・ソルドが2位、エサペッカ・ラッピが3位を獲得した。 ヒョンデは今シーズン未だ勝ち星がないが、ダブルポディウムは今回が2度目。前回は2月に行われた第2戦スウェーデンで故クレイグ・ブリーン、ラッピの2名によって達成されている。「クルマはそこ(表彰台を争...
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弔いのラリーで表彰台獲得。アビテブール、ブリーンに改めて哀悼の意「競技を終えた今は沈思の時期」

 4月13日、WRC世界ラリー選手権第4戦クロアチア・ラリーのプレイベントテスト中のアクシデントによって、アイルランド出身のWRCドライバー、クレイグ・ブリーンがこの世を去った。彼が所属していたヒョンデ・シェル・モビスWRT(ヒョンデ・モータースポーツ)は第4戦クロアチアでの戦いを終えた後、チームの代表を務めるシリル・アビテブール氏のコメントを発表した。 ブリーンを失った悲しみに暮れるなか、ヒョンデ・シェル・モビスWRTは彼に敬意を示すべくティエリー・ヌービル、エサペッカ・ラッピのふたりとともに4月20日~23日に開催されたWRC第4戦クロアチアへ出場し、アイルランドの国旗の色を取り入れたトリビュートカラーのヒョンデi20 Nラリー1を2台走らせた。 結果は優勝こそ叶わなかったが、ラッピが3位でフィニッシュし、ブリーンに捧げる表彰台の最後のスペースを獲得した。ヒョンデの団結力と、ブリ...
no title WRC 結果

首位ヌービルがクラッシュ。トヨタのエバンスにラリー1初優勝のチャンス到来/WRCクロアチア・デイ2

 4月22日、クロアチアで開催されているWRC世界ラリー選手権の2023年シーズン第4戦『クロアチア・ラリー』は、デイ2のSS9~16が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が前日の総合2番手から首位に浮上した。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合6番手につけている。 前日21日(金)に競技がスタートした今季最初のフルターマック(舗装路)イベントは、中日のデイ2に突入。この日は首都ザグレブの南西部に設定された4つのステージを午前と午後、ミッドデイサービスを挟んで各1回走行する行程で争われた。デイ1は雨による路面コンディションの変化があったが、デイ2は朝から晴天が広がり終日ドライコンディションが保たれた。■ラリーリーダーが午前中にデイリタイア SS17~20が行われるラ...
no title 世界ラリー選手権

追悼カラーのヒョンデ快走、ヌービルがWRCクロアチア初日首位。トヨタ勢は序盤にトラブル

 4月21日、同日から23日にかけてクロアチアの首都ザグレブを拠点に開催されるWRC世界ラリー選手権第4戦『クロアチア・ラリー』の競技初日は、SS1~8が行われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合トップに立った。日本人ラリードライバーの勝田貴元は総合5番手となっている。 前日20日(木)に行われたシェイクダウンとセレモニアルスタートに続き、競技初日のデイ1が行われたクロアチア・ラリー。競技区間が8つのステージで合計130.18kmと3日間で最長の一日となったこのデイ1は、全体的にドライコンディションが保たれたが、午後の一部のステージでは降雨によりダンプ路面や湿り気を帯びた状態でラリーが行われた。 そんななか初日の8SSを終えてトップに立ったヌービルは、トヨタの2台が相次いでタイヤ交換に見舞われたSS2の終了時点で...
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クレイグ・ブリーンの死亡事故、木製の柵が窓から侵入。アビテブール代表が当時の状況を報告

 2023年4月13日(木)、アイルランド出身のWRC世界選手権ドライバー、クレイグ・ブリーンがテスト中のアクシデントによって命を落とした。享年33。悲運の事故から約1週間後の19日(水)、彼の所属チームであるヒョンデ・モータースポーツ(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)のボス、シリル・アビテブールのコメントとして同組織から声明が発表され、アクシデントの状況が明らかにされた。 2023年シーズン、昨季在籍したMスポーツ・フォードWRTを離れ古巣であるヒョンデに復帰し、チーム3台目のマシンを僚友ダニ・ソルドとシェアする“パートタイム・ドライバー”としてWRCに参戦していたブリーン。彼は4月20~23日にクロアチアで行われる今季第4戦『クロアチア・ラリー』に出場するため、先週現地でプレイベントテストに参加したが、このとき発生したアクシデントによって帰らぬ人となった。 首都ザグレブから19日...
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撤退も検討したヒョンデ、遺族と協議しWRCクロアチア出場を決定。ブリーンを称える特別カラーで参戦へ

 4月17日、ヒョンデ・モータースポーツは今週末のWRC世界ラリー選手権第4戦『クロアチア・ラリー』の開催を前に声明を発表し、4月20日(木)から始まる今季初のフルターマック(舗装路)ラリーに特別なカラーリングを施した2台の『ヒョンデi20 Nラリー1』を投入することを明らかにした。 クロアチア・ラリーに向けて、ヒョンデは当初ティエリー・ヌービル、エサペッカ・ラッピ、クレイグ・ブリーンの3台体制で参戦する予定だった。しかし、先週13日(木)に行われたプレイベントテストにおいて悲運なアクシデントが発生。既報のとおり、このテストでヒョンデi20 Nラリー1をドライブしていたブリーンが命を落とす事態となってしまった。 この悲劇的な事故を受け、韓国車メーカーはクロアチア・ラリーからの撤退も視野に入れ関係者と協議し、第4戦へのエントリーについて検討を重ねてきた。この話し合いの中で、ブリーンの家...
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“N”ブランド初の全輪駆動EV『ヒョンデ・アイオニック5 N』が-30℃の北極圏でテストを実施

 WRC世界ラリー選手権をはじめ、カスタマーレーシングによるTCRシリーズなどのツーリングカーレースや各国のラリー選手権など、モータースポーツに積極的に参画しているヒョンデは、3月30日に同社の高性能スポーツブランドである“N”ブランド初の高性能量産EV『IONIQ 5 N(アイオニック5 N)』の冬季テストの詳細を明らかにし、ティザー動画を公開した。 北欧スウェーデンの中でも北極圏に隣接するアリエプローグにヒョンデが構えるテストコースは、摩擦係数の低い氷結した路面や氷点下30℃という厳しい寒さなど、自動車メーカーが冬季テストを行うために必要な要素を網羅した施設となっている。Nブランドのエンジニアは、優れた応答性能と氷点下での安全性の最適なバランスを実現するために、アイオニック5 Nをはじめとするニューモデルを同施設に持ち込み、もっとも過酷な低摩擦条件でテストを行っているという。 2...
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「次戦もこのままのペースで」WRCメキシコでクラッシュのラッピにアビテブール代表からメッセージ

 2023年WRC世界ラリー選手権に参戦しているヒョンデ・モータースポーツ。同組織のボスとして今季からヒョネ・シェル・モビスWRTを率いるシリル・アビテブールは、第3戦メキシコでリタイアを喫したエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)に対するメッセージをWRC.comに語り、メキシコでのクラッシュを忘れ、次のラウンドでも同じ速さを発揮してほしいとの考えを明らかにした。 “WRCハイブリッド時代”2年目のシーズンとして1月に開幕した2023年シーズン、ラッピはヒョンデのレギュラードライバーとしてチャンピオンシップにフル参戦している。32歳となったこのフィンランド人は、ヒョンデi20 Nラリー1を駆り、とくに第2戦スウェーデン、第3戦メキシコと2大会連続で表彰台を争う速さを見せた。しかし、いずれのラウンドもポディウムには上がることができず、メキシコでは総合首位で迎えたデイ2のSS...
no title トヨタGRヤリス・ラリー1

【動画】WRCメキシコ“最強”のオジエに挑み、首位を奪ったラッピ。両者の走りをオンボードで比較

 WRC世界ラリー選手権第3戦『ラリー・メキシコ』でTOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が自身7度目となるメキシコでの優勝を飾ったが、競技2日目のデイ2までラリーをリードしていたのはヒョンデ・シェル・モビスWRTのエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)だった。そんなふたりのドライビングを車載映像で比較するフルオンボードビデオがWRC公式YouTubeチャンネル( />このサイトの記事を見る投稿 【動画】WRCメキシコ“最強”のオジエに挑み、首位を奪ったラッピ。両者の走りをオンボードで比較 は 自動車アンテナ に最初に表示されました。...
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ラッピとオジエが抜け出したWRCメキシコ2日目。勝田貴元デイリタイア、Mスポーツ受難の1日に

 3月17日、WRC世界ラリー選手権第3戦『ラリー・メキシコ』の競技2日目は、SS3~SS10まで計8本のステージで争われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合トップに立った。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、アクシデントによりデイリタイアとなっている。 標高2000メートルを超えながら日中は30℃前後まで気温が上昇する、クルマにもクルーにも厳しいラリーが始まった。前日の16日(木)にグアナファト市街地での2本のスーパーSSを終えた各車は、この17日(金)のデイ2より本格的なグラベル(未舗装路)ステージを戦っていく。■波乱の幕開け、Mスポーツ・フォードWRTの3台全車がストップ デイ2のオープニングとなったSS3は今大会2番目に長い29.07kmの“エル・ショコラテ”。同ステージに出走順1番手で臨んだオ...
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高地&高温のWRCメキシコ、シェイクダウンはラッピとロバンペラが同タイム首位。勝田は9番手

 3月16日、WRC世界ラリー選手権の今季第3戦『ラリー・メキシコ』が開幕した。同日10時(日本時間17日1時)より競技に先立ってシェイクダウンが行われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)と、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が同タイムでトップ2に並んだ。WRCメキシコ戦に初参戦する日本の勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は9番手タイムをマークしている。 2023年シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントが、中米のメキシコでスタートする。同国グアナファト州最大の都市であるレオンを拠点に行われるラリーは、WRCイベントとして3年ぶりの開催となり昨季2022年にデビューしたラリー1にとっては、初めて迎えるラウンドとなっている。 16日(木)夜にスタートする競技に先立ち全長5....